朝起きたとき、あごが重いと感じたことはありませんか。
目が覚めたとき、なんとなくあごがだるい。
歯がギュッと押しつけ合ったまま寝ていた気がする。
こめかみのあたりが、朝からズンと重い。
こうした不調を感じている方は、意外と多いです。
そして、その原因が「食いしばり」だと気づかないまま過ごしている方も少なくありません。
僕のところに来られる40〜60代の女性の中にも、こんな声がよくあります。
- 朝起きると、あごのまわりがこわばっている
- 気づくと、奥歯をグッと噛みしめている
- エラが張ってきた気がして、写真を撮りたくない
- 頭痛や肩こりが続いて、原因がよくわからない
- 顔の下半分が、前より重たく見えるようになった
ひとつでも当てはまるなら、この記事がお役に立てるかもしれません。
なぜ食いしばりが顔のたるみにつながるのでしょうか。
食いしばりというのは、上下の歯を強く押しつけ合うクセのことです。
寝ている間だけでなく、日中も無意識にやっている方がとても多いです。
僕は、食いしばりの影響は歯だけにとどまらないと考えています。
あごを動かす筋肉、いわゆる「咬筋(こうきん)」に過剰な負担がかかります。
この筋肉はエラのあたりにある、噛むための大きな筋肉です。
咬筋がずっと緊張したままだと、まわりの筋肉まで硬くなります。
頬やあごの下の筋肉が引っ張られ、血流やリンパの流れも悪くなります。
その結果、顔がむくんだり、たるみやすくなったりすると僕は確認しています。
さらに、食いしばりがあごの関節に負担をかけ続けると、口が開きにくくなることもあります。
いわゆる顎関節症(がくかんせつしょう)と呼ばれる症状につながるケースもあります。
つまり、食いしばりは「歯の問題」ではなく「顔全体の問題」だと僕は考えています。
自分でできるケア、何から始めればいいでしょうか。
まず大切なのは「自分が食いしばっている」と気づくことです。
気づくだけで、ふっと力が抜けることがあります。
これが、一番シンプルで効果的な第一歩です。
① 上下の歯を離すクセをつける
リラックスしているとき、本来は上下の歯の間に少しすき間があります。
唇は閉じたまま、歯は軽く離す。
この状態を「普通」にしていくことが大切です。
スマホやパソコンに「歯、離れてる?」と書いた付箋を貼ってみてください。
目に入るたびに確認するだけで、少しずつ意識が変わっていきます。
② 咬筋をやさしくほぐす
エラのあたり、奥歯を噛むとポコッとふくらむところが咬筋です。
ここに指の腹を当てて、小さな円を描くようにほぐしましょう。
力を入れすぎず、イタ気持ちいい程度で十分です。
お風呂に入っているときにやると、筋肉がゆるみやすくなります。
片側30秒ずつ、1日1回で構いません。
③ 側頭筋(そくとうきん)もゆるめる
こめかみの上あたりにある筋肉を「側頭筋」といいます。
噛みしめるときに一緒に使われる筋肉です。
ここが硬くなると、頭痛の原因にもなりやすいです。
耳の上あたりに手のひらを当てて、ゆっくり円を描くように動かしてみてください。
頭皮ごと動かすようなイメージです。
これも片側30秒ずつ、やさしい力で大丈夫です。
④ 寝る前に深呼吸をする
食いしばりは、緊張やストレスと深く関係しています。
寝る前に、鼻から4秒吸って、口から8秒かけてゆっくり吐く。
これを3回繰り返すだけで、あごまわりの力が抜けやすくなります。
「こんな簡単なことで?」と思われるかもしれません。
でも、僕はこの積み重ねが大事だと考えています。
もちろん、合わないと感じたらやめていただいて構いません。
まず一度、できそうなものだけ試してみてください。
セルフケアだけでは追いつかないと感じていませんか。
セルフケアを続けても、長年の食いしばりグセが深い方もいらっしゃいます。
筋肉の硬さが強い場合は、表面からほぐすだけでは届かないこともあります。
僕は美容鍼と手技を組み合わせて、咬筋や側頭筋の深い部分にアプローチしています。
鍼は、指では届きにくい筋肉の奥にある緊張をゆるめるのに向いていると考えています。
施術を受けた方のご家族から「最近、顔がスッキリしたね」と言われた、という声をいただくこともあります。
ご本人よりも、まわりの方が先に変化に気づくことが多い印象です。
「食いしばりなんかで相談していいのかな」と思う方もいらっしゃいます。
でも、食いしばりは顔の悩みの入り口になっていることが本当に多いです。
気になることがあれば、まずはお話を聞かせてください。
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